パンジー
かながわで出回る時期 | 10月下旬から3月下旬まで(12月までにほとんど出荷され、それ以降の流通量は少なくなります) |
「パンジー」という名前は蕾の下向き加減が物思いにふける人に似ていることから、フランス語で「思想」「想い」のPansee(パンセ)に由来しています。
現在の品種の元となった野生種の原産地はヨーロッパ周辺で、冷涼な気候を好み寒さにも耐える耐寒性の植物です。
花径がおよそ4cm以上のパンジーと、およそ花径3cm以下のビオラに区別されてきましたが、近年は品種改良が進み、どちらともいえない中間的な系統も増えています。どの系統も花色が豊富で、花型のバリエーションも様々です。
丈夫で手軽な大きさの草花なので、プランターに単色で植えたり、他の草花類と混植させたりと飾り方の応用はとても幅広く、公園の広い花壇から小さな鉢植えまで、秋から春までの長い季節を彩る草花として欠かせない存在になっています。
かながわのパンジー
神奈川県内では、古くは川崎市中原区の小田中のパンジーが有名です。今では産地は横浜市や藤沢市など県内全域に広がり、全国でも有数の生産地となっています。かつては畑に直接植え込み育苗する地掘り栽培という独特の方法で生産されてきましたが、今では地掘り栽培はほぼ無くなり、定植作業や出荷時の労力等の面でメリットがあるポット栽培が殆どを占めています。
ワンポイントアドバイス
屋外の日当たりと風通しの良い場所で育てます。寒さには強く凍結しても大丈夫です。種がつくと株が弱るので萎れた花はこまめに摘み取りましょう。規定量の肥料を与えると6月頃まで長く楽しめます。
神奈川由来の品種
ここ数年、生産者が自ら育種したオリジナルの品種群(シリーズ)が増えています。毎年、新しい品種が登場するのも楽しみの一つです。是非、園芸店や直売所でお気に入りの品種を探して育ててみてください。